2016年9月6日火曜日

国際ガン研究機関(IARC)の情報から健康を考えると

最近、興味深いニュースがありました。

世界保健機関(WHO)の専門組織である国際ガン研究機関(IARC)では、
コーヒーについてこれまでは、“ヒトに対して発がん性がある可能性がある(
2Bランク)”に分類していましたが、2016年6月15日の発表で『発がん性
がある可能性を示す決定的な証拠がない』という調査結果を明らかにし、ラン
クを“ヒトに対する発がん性について分類できない(3ランク)”に下げるこ
とを明らかにしました。加えて、コーヒーはがんの発症リスクを低下させるこ
とを示唆する研究もあったそうで、コーヒー党にとってはひとまず胸をなでお
ろす調査結果報告となりました。

このようにIARCでは、健康リスク(発がん性)についてのランクを公表し
ています。ランクは、1~4まであり、例えば、ホルムアルデヒドは発がん性
有りの中でも最高値である1にランクされています。コーヒーに関して言えば、
健康・がんに対する研究が進み、最新の知見により見解が変わったということ
です。

さてこのIARCの研究について、住宅に大きく関わるところを調べていくと、
ホルムアルデヒドなどの化学物質と電磁波が目に付きます。電磁波については、
2011年に極低周波電磁波(磁界)が2Bランクに格上げされて、一部で話題と
なりました。磁界の健康影響、特に白血病などの罹患率の上昇などの医学的調
査結果がこのような評価に影響していると思われます。

電磁波は電場と磁場の変化によって形成される波であり、電場・磁場それぞれ
人体に影響を与えると考えられています。しかし電界に関しては、適切にアー
スを設置することで人体への影響を減らすことが、特に欧米では一般的であり、
電界対処が進んでいます。一方磁界は、まだまだ適切な処置が進んでいないの
が現実です。このことが、IARCの発表が磁界に限定されている要因になっ
ているのかもしれません。いずれにせよ、電磁波の健康影響が国際的な研究機
関で注目されていることに間違いはありません。

このように、電磁波は国際的に健康リスクのあるものと認識されている点で日
本の認識と異なることがわかります。いやし健康増進住宅研究会では、丸山ア
レルギークリニック院長丸山修寛先生の教えに基づき電磁波対策の取り扱いを
始めました。日本でももっと、電磁波対策の重要性が認識されていかねばなら
ないと感じています。