2016年10月7日金曜日

"脳"の健康がますます注目されています

高齢化や認知症の増加の影響もあり、「脳」の健康がますます注目されている
ように感じます。「2時間の学習効果が消える!」という刺激的なコメントで
話題の書籍があります。スマホやゲームを長時間やりすぎるのが悪いのは容易
に推測できますが、特にスマホは若い人で使っていない人を探す方が難しいく
らい世の中に浸透していますので気になるところです。

書籍「やってはいけない脳の習慣」によると、長時間スマホ、とくにLineを使
っている子供は学習能力が低いだけでなく、学習効果がLineを使わずあまり勉
強をしない子よりも低いというデータが取れたそうです。スマホやテレビを見
ているときなどは、あまり脳を使っていない感じがしますし、常日頃からいつ
連絡があるかわからない状態、24時間、時間を問わずリアルタイムで連絡音
が鳴るという状態、友達からの連絡が待ち遠しい状態は、集中力を大きく阻害
します。

人間はとかく快適利便性に依存しがちですが、それに偏りすぎると、生来もっ
ていた機能を衰退させてしまうという面があるのではないでしょうか。住宅も
快適性や利便性に偏りがちですが、それとともに適度な刺激をどのように与え
るか、ということも考えなければいけません。家族コミュニケーションにおけ
る設計上の工夫により、人と直接目を合わせ積極的に会話するという"刺激"を
もたらし、部屋に篭らない"習慣"とあわせてることで、住まいは脳に良い影響
を与えることができます。さらに視点を変えれば、脳の大半は油であり、その
酸化を抑制するため、活性酸素が発生しづらい抗酸化の環境にすることも、住
まいが"脳"に直接影響を与える健康要素といえます。

このコーナーでは、以前に油と脳の関係をテーマにしたことがありましたが、
身体以上に脳の健康が注目される時代です。私たちもさらに"脳"の健康を考え
ていきましょう。