識させられました。今回の「魅せる現場」では、その敷地全体から清々しさ、
心地良さを感じました。単純に「見た目が良い」というだけでなく、会社、そ
して職人さんが手掛けている想いが現場から受け手の感性を通じて伝わるので
しょう。そして、もう一つ「場」を良好なものにする技術を採用されているこ
とも、その心地良さに影響を与えているかもしれません。
現代では、ほとんどの場合において、「場」についてあまり重要視されていま
せん。土地を選ぶときも、まずは利便性そして地盤を調べるところからはじめ
ます。その「場」が健康にどのような影響を与えるかについては、あまり着目
されていません。
しかし、古来、有名な寺社仏閣は建設当時、風水的に良い「場」を選び、建て
られてきましたし、都は繁栄を願って良い「場」に建設されました。全国に、
通称「長寿村」と呼ばれているようなエリアがあり、元気なお年寄りの方がお
られることがあります。それも、もしかしたら「場」が影響し健康長寿がもた
らされているのかもしれません。
住宅から健康長寿を考える場合、建築物の環境はもちろん大事ですが、それと
ともに、住むにふさわしい良い「場」を選び、建てたいものです。
この「場」を体系的に解明したのが楢崎皐月先生という物理学者です。戦後、
食料増産の研究の中で全国には「良い土地と悪い土地」がある事を突き止め、
動植物の生育に良い「場」を「イヤシロチ」と呼びました。そして、その反対
の良くない「場」を「ケカレチ」と言いますが、楢崎先生は、それを改善する
手法として「炭素埋設法」を開発し、現在でも、一部にてその方法で環境改善
が図られています。
私たちは「癒しろ炭」を埋設することで、まず「場」を整える事から始め、建
物だけでない、住環境を土地から改良した健康住宅に取り組んでいます。
本技術は、上記炭素埋設法を現代の科学技術で再現したものです。埋設用の特
定の素材を開発し、少量安価で環境を改善することができるようになりました。
住まう「場」は条件や価格等もありますので自由に選べるわけではありません。
できるだけ良好な「場」に改善し、お客様に良い住まい環境を提供することも
大事ではないでしょうか。