2015年2月12日木曜日

化石資源から生物資源へ

最近、人質事件もあり中東が注目されています。

中東と言えばまさに石油産出国のイメージですが、日本は化石資源の多くを中
東に依存してることからも動向が気になります。

化石資源は基本的に有限で使い切り。そして環境負荷が大きいものです。中東
の政情も考えると資源を他国に依存しすぎることも危険です。

そこで考えなければならないのは、再生可能な資源であり日本で生産できる資
源への転換です。そう考えると代表的なのはやはり「木」です。特に住宅業界
では生物資源である木材利用を促進していかねばならないことは明らかです。

考えてみると、日本人は長らく木と共に暮らし、食器から道具、住宅から大規
模建造物に至るまであらゆる場面に“木材”を利用してきました。味噌汁を飲
むにはプラスティックでなく木椀の方が間違いなく美味しいですし、箸は基本
的に木がなじみます。

プリント合板についても、合理的に考えれば印刷なのであらゆるきれいなデザ
インが可能であるにも関わらず、わざわざ木目を貼ったプリント合板が多く流
通しています。日本人には潜在的に木に対するシンパシーが備わっているから
なのでしょう。五感は難しいですが、せめて見た目だけでも木を演出したいと
いう表れだと思います。

この、何となく「木がいいな」という感覚は、長年の経験で培われた日本人特
有のものでもあるそうです。材料としての特性、耐久性や強度について着目し
がちではありますが、ユーザー目線に立ち返り、その感覚に訴えることも大事
ではないかと思います。

既に、化石資源の大量消費社会は限界を迎えつつあります。環境負荷対策、そ
して地場産業である林産業の活性化など、木を活かすことはメリットも多数あ
ります。これからも、木材利用の促進を更に加速させていきたいものですね。



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